「病院で最期を迎えるとどうしても病院に入っている会社に決めざるをえないのはとても嫌だと思っていた。」

• ご相談対応
• 有賀知道

現状、病院など施設でお亡くなりになる方が8割を超えています。葬儀の準備をしていなければ、病院に入っている葬儀社に依頼する流れになってしまうのは、この事例の相談者が危惧している通りです。

もっとも、実は、病院指定の葬儀社というのは、搬送契約を結んでいる葬儀社のことです。搬送というのは病室から霊安室、病院から自宅などへ遺体を運ぶことです。遺体を長く病院におくわけにはいかない（おきたくない）病院と、仕事を取りたい葬儀社の利害が一致して、病室から霊安室、病院から自宅などへの搬送契約を結んでいます。

本来葬儀まで依頼する必要はないのですが、自宅に安置することができず、その社の安置施設に運ばれれば、自動的に葬儀まで任せる流れになってしまうのは否めません。

事前にある程度、葬儀社を絞り込んでおくだけでも全然違うことをこの事例は示しています。

相談状況

ご相談者	長女。対象者はお母様で80代。
ご相談状況	2カ月ほど前にお母様が脳梗塞で倒れ川崎市内の病院に入院。心臓と腎臓の状態悪化のため、治療はそちらを中心に行っていたが肺炎も併発し、その後は状態が改善せず今にいたる。近日中に、町田市内の病院に転院予定。いつ亡くなってもおかしくない状況でのご相談。
ご要望	親しい人で見送りたいという希望。費用を抑えるため、かわさき北部斎苑で一日葬にしたい。
葬儀社紹介	ご希望内容にそって、2社から見積もりを取る。
葬儀社決定	両社と電話でやり取りして検討。逝去後に依頼する葬儀社を決める。

この事例でのご葬儀までの流れ

時系列	経過ポイント	内容
248日前	初回コンタクト	お電話にて相談。
247日前	葬儀社紹介概算見積書作成	ご要望の内容に沿って、2社より見積もりを取り寄せる。
246日前	葬儀社とのコンタクト	両社と電話にてやり取り。
ご逝去	ご逝去時点	町田市内の病院にてご逝去。
同日	葬儀社決定	当センターへ連絡入る。見積もり提出社の2社のうち1社に決める。
	搬送 ご安置	紹介社の担当者が、病院に伺い、自社安置所に搬送、ご安置。
	本見積書作成	ご安置後、本見積りが作成される。
5日後	ご葬儀	高津斎場にて一日葬。そののち、かわさき北部斎苑に移動して火葬。

施行内容

喪主	ご相談者、喪主もともにご長女でした。長女
規模/会葬者数	親しい人とこぢんまりと見送りたいということで20名ほどを想定していました。ご葬儀は家族親戚のみとのご要望で、高津斎場にご安置中にご近所の方々に御弔問頂いていました。ご葬儀は12名でした。一日葬：家族親族12名
斎場	当初はかわさき北部斎苑を中心にお考えでしたが、費用もそれほど変わらず日程も踏まえて高津斎場になりました。また、ご近所の方が会葬しやすいということも理由になりました。 高津斎場
葬儀費用	菩提寺さんへのお布施を除いて、エンバーミングなどの費用も含め一日葬にかかった総額です。約76万円