葬儀社選びが難しい理由

葬儀社の果たす役割がますます大きくなってきています。依頼者にとって「よい葬儀」にすることができるかどうかは葬儀社(および担当者)選びにかかっているといっても過言ではないでしょう。

葬儀社の果たす役割

「○○斎場で式をしたいのでですが、どのように申し込めばいいのでしょうか?・・・」、まれにこうした電話をご依頼者から受けます。自分たちで斎場は見つけてとらなければならないと漠然と思っている人や、自分たちできることは自分たちで手配をしたいという方々です。

しかしながら、斎場の手配はほとんど葬儀社がやっているというのが現状です。それは斎場の手配にとどまらず、料理の手配、返礼品の手配、ときには宗教者の手配までします。つまり、お亡くなりになった後、病院からの搬送から、ご安置、通夜、葬儀告別式、火葬、会食にいたるまで、すべてのことが滞りなく、進行するように段取りしてくれるのです。

それゆえ、よい悪いはともかくとして、ご相談者にとって「よい葬儀」にできるかどうかは、葬儀社(および担当者)選びにかかっているということになってきます。しかし、葬儀社選びは以下に述べるように難しいのが現状です。

葬儀社選びが難しい理由

施行後、48%の人は、再度同じ葬儀社に依頼したくない

葬儀や葬儀社の情報といっても、いつも気にかけて情報収集している人はいないものです。葬儀や葬儀社に関する情報は、たいてい"そのとき"になって集めだします。それゆえ、たとえ多くの情報を集めたとしても、その情報の質を吟味する眼がそもそも依頼する側に備わっておりません。しかも、日常の冷静な状態でなく、時間が限りなくあるわけでもありません。

これらのことが葬儀社選びを難しくするもっとも大きな理由です。インターネットでいくら情報を集めても、というより、集めれば集めるほど判断するのが難しくなると言ってもいいと思います。

葬儀施行後、約48%の人は再度同じ葬儀社に依頼したくないという結果から見てもその難しさが伺えます(矢野経済研究所。東京都の場合)。

葬儀業者選びのチェックポイント?

われわれは、葬儀という特殊な状況による依頼者の持つ情報量と質を鑑みるに、現状では、葬儀知識と経験をもたない素人が信頼できる葬儀社を的確に選択するのは、そう簡単ではないと考えています。

財団法人・日本消費者協会が出している小冊子「月刊消費者」の特集号で「エンディングプラン 葬儀費用編」というものがありますが、その中で、信頼できる葬儀業者選びのチェックポイントとして、以下の3つのことがあげられています。  

  1. 電話などで問合せたときの対応が親身であること。
  2. 見積書や資料、パンフレットなどをすぐ提供してくれ、わかりやすい説明をしてくれること。
  3. 担当者が最後まできちんと担当してくれるかどうか。

たしかに、これはこの通りだと思います。ただ、これで判断できるためには、ある程度の量と質において葬儀に関する知識を持っていて、なおかつ、かなりの葬儀社を回って自分の眼で確かめていかなければなりません。そもそも、よい葬儀社と深く付き合ったことがない人が、つけやきばで、葬儀社の良い悪いを判断できるようになれるかは、はなはな疑問です。

ほかにも、さまざまなホームページで、よい葬儀社の選び方や事前準備の重要性が説明してあって、いかにも簡単そうに書いてありますが、「で、現実的に私はどう選んで準備をしていけばいいのか?」ということになると戸惑ってしまうのが実際でしょう。

もっとも、説明してあることに大体のものは間違いはないのですが、それを本当に実行しようとすれば、それなりの時間と労力といろいろな意味での覚悟が必要です。要するに、簡単ではないということです。

葬儀社には各社それぞれ特徴がある

安心の葬儀社でも最適とは限らない

さらに言うと、たとえ仮に、信頼できそうな葬儀社を見分けることができたとしても、自分の要望を最も満たしてくれるということは、また別問題なのです。数ある葬儀社の中で、自分が要望する葬儀をもっとも得意としているところを探すためには、葬儀社そのものの特徴を客観的に把握しなければならないのです。 

さまざまな宗派の葬儀から区民葬・市民葬、家族葬、密葬、お花による葬送、オリジナル葬、社葬など、葬儀にもいろいろな種類や規模があり、また地域事情もあります。それにともない、それぞれの葬儀社にも得意不得意がでてきます。と同時に、社の方針として規模の小さい葬儀をしないというところも中にはあるでしょう。これは、いい悪いの問題ではなくて、社のスタンスとしかいいようがありません。

ほかにも大事なこととして、ご相談者の中には、斎場の場所よりも費用を優先させたい人もいるでしょうし、日程を最優先させたい人もいるでしょうし、サービスの質を重視する人もいるでしょう。これらに、どのように優先順位をつけるかによっても適切な葬儀社は違ってきます。

それゆえ、葬儀社にかなりつっこんだ情報まで提供してもらえるような第三者機関が、各葬儀社の特徴を把握した上で、ご相談者の要望をしっかりと聞いて整理して、それと合うところをマッチングさせていくサポートの必要性がでてくると思うのです。要するに、ご相談者がたとえ葬儀に関する見識がないことを前提にしてでも、よい葬儀があげられるような仕組みとサービスが必要とされていると思うのです。